温度変化を正弦波状に遷移させることで皮膚表面に触力覚が生起する錯覚現象がある.ペルチェ素子を用いた温度提示のみで力覚の生起を錯覚させることができるため,機械による力覚提示での装置の大型化などといった欠点が解決される.本研究の目的は,手の周辺部位に本現象を用いた温度提示をし,その際の生起率を調査する.様々な部位で調査をすることは,医療分野やVR分野へのアプリケーションに向けた開発に役立つと考える.
結果として,部位ごとで生起率に差が見られた.これには皮膚の温冷感覚の受容体が影響していると考えられる.